月夜の戯れ言

ラブライブとV系バンドが好きなサラリーマンのブログ

μ'sファイナルライブについて思ったことと、最後の考察

※2016年4月8日、μ'sファイナルライブの後に書いた感想文です。プライベッターに載せていましたがこちらにも掲載します。

 

 

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↑三日間がんばってくれたブレードさん。


■まえがき(ちょっと長い)

元々、アニメ一期を放送後の少しあとに見ていたのですが、第三話に衝撃を受けつつ堅実で古風だけど大胆で新しい脚本にのめりこんでしまい、アニメのBDを揃えたり、同人誌を買い始めたりはしたけれど、中の人、いわゆる声優さんに目を向けることは暫くありませんでした。それは2013年の7月くらいのことです。声優はおろか、アニメもそれほど多く見ないので、声優さんがライブをやっているらしい、という噂を何となくネットから仕入れても、それほど気持ちがそちらに向くことはありませんでした。

けれど、声優さんの生放送を見たりするにつれ、ラブライブの現実での活動にも興味が出始めて、あのアニメの物語性を再現していた3rdライブのBDを見て、ようやく魅力に気付かされた気がします。アニメのPVは勿論素晴らしいのだけど、リアルでのライブは、声優さんたちの努力や苦労、頑張りが滲んでおり、額の汗とか、笑顔にもひとつとして同じものはないわけで。余計に魅力的に映りました。その後、のぞえりラジオガーデンも始まり、4thライブの直前くらいに声優さん9人の名前と顔と性格が一致したくらいだったと思います。

3rdの直前に一期を見たのですが、まだそのころは殆どコンテンツに対しての知識がなく、4thへの期待は3rdに関われなかった悔いと共に高まっていきましたが、残念ながら現地落選。一日目だけLVで見ていました。
(二日目も見られたのですがチケットは一日目だけ取りました。まだ夢中になりきれてなかったのでしょう。今なら、見られるものは全部見る一択ですし)

それから二期が始まりました。一期に比べて夢中になるほどではなかったのですが、楽曲の多様性や声優さん方の活動はむしろ活発になっていった感じで、生放送も欠かさずに見て、完全に中も外も好きになっていた時期がこの頃、2014年の中頃ですね。ファンミーティングの発表に、2015年年明けのライブに向けても盛り上がり、ありがたくもこの5thライブは、二日目を現地当選しました。一日目はLVで。そして二日目は現地であの、PVを超えるクオリティとかわいらしさのライブを目撃しました。推察ですがこのころ、声優さんたちもかなり誰もが仲良くなっているようで、阿吽の呼吸や安心感のようなものも、アニメと同様に感じることができ、大変な満足感がありました。

2015年6月からのファンミーティングも、長野公演を当てることが出来、懐かしい曲等々、楽しめました。5thからファンミは、恐らく最も楽しかった時期です。

自分の中で風向きが変わったのが同じ6月公開の映画からで、μ'sの進退に関わる内容であったので、それは現実のμ'sにも影響します。ファンミも終わるとμ'sの今後が気になり、映画の内容も重くのしかかってきて、追いかけるのがどんどんと苦痛になっていきました。もちろん嫌いになったわけでなく大好きなのですが、終わりに向かって突き進んでいる感じが、ですね。映画を見た直後からしばらくは重くなかったのですが、じわじわボディブローのように効いてきた感じでした。

それだけここまで、前へ前へ、より上へ上へ、より新しく、そういう風にプロジェクトが進化していったからでしょう。すごい速さと強さで突き進んでいった。その先に終わりが見えてしまったから、その速度が仇になる。そんな感じでした。

そんな折に、μ'sファイナルラブライブと銘打たれたライブが発表されました。12月のことだったかな? 残念ながら両日落選でしたが、お知り合いが見切れ席を当ててくれ、一日目を現地参加できることとなりました。

μ'sは終わるのか、続くのか。終わるならどのように、そして続くなら? 後続の企画との関連は? そんな様々な不安が渦巻いて、ライブはもちろん見たいのですが、ずっとこの日が来ないでほしい、みたいな気持ちも正直ありました。声優さんのケガの問題もあり、様々な不安要素がありましたが、時間は止まらず、当日となる3月31日と4月1日を迎えました。



■ライブ当日、開演前、東京ドーム

めっちゃ満喫してましたねw 同行者さんと観覧車に乗ったり話したり、飲み食いしたり。右を見ても左を見てもラブライバーばかり。東京のいたるところで仲間がいる、とう安心感。率直に楽しかったです。子供とか大人とか立場もなにも関係なく、ラブライバーとしてお祭りを楽しんでいました。同人イベントなんかにない、まっとうで明るい場所でオタクやってていい、という開放的な気持ちも大いにありました。
映画版で、スクールアイドル全員でのライブを秋葉原で開催したのは印象的でしたが、ラブライブのシナリオは、自分たちでやった成果が現実に影響を及ぼしていくことが特徴ですが、現実のμ'sが進んだ結果、ここまでの成果が得られたのだと最も大きく実感できた瞬間でした。



■ライブ本番

◇冒頭アニメ~序盤パート1(僕らのLIVE 君とのLIFE、僕らはいまの中で、MC(自己紹介)、夏色笑顔で1,2、Jump!、Wonderful rush、babymaybe恋のボタン)

冒頭アニメのいい意味で気抜けする開幕から、ドームまできたことへの感慨。ここの時間軸は映画の直後のようで、作画も映画と同じ。秋葉原でのライブを見てくれた?というセリフから、μ'sではない一般人の人々(自分たちのこと)のファンがいる、という描き方をされていました。恐らく今回のライブにおいては、観客は十人目のメンバーではなく、あくまでμ'sのファンであることの表現だと思います。アニメ軸でのμ'sとファンの関わりというのは、実は雲行きの良いものではなかったのですが、ここでは友好的に描かれています。ぶっちゃけ、映画の彼女たちは、いきなり目の前に現れた大勢のファンに戸惑っていただけなので、そういうものだと慣れてくれれば、こうなったのではないかと思います。

ぼららら、僕今は、安定の盛り上がり。現地もLVも凄い盛り上がり。慣れ親しんだ定番曲です。衣装は、ぼららら衣装の改良版。キラキラの衣装です。先の話となりますが今回、新衣装というのは決して多くはありませんでした。5thではそれ僕、ユニット、ダンスタ、LWB、キラセン、ハピメ、ユメノトビラというのに対し、今回、種類は決して多くないです。ただ、これまでにあったぼらららの改良版に、ずっとお預けだったもっぎゅの衣装(改良版と同品質の)、最初のユニット衣装の再現や、各衣装のギミック、最後にまたぼらららを着てくれる……等々、これまでの道のりを大事にしてくれているような、4th5thの一気呵成ではなく、今回、丁寧さを詰めた印象は凄くありました。

そこから、自己紹介。コールアンドレスポンスを挟みつつお馴染みの自己紹介が進みましたが、これまでのライブや、ファンミーティングに比べてあっさりとしたものでした。言葉自体多くなく、するすると進む。過剰に盛り上げない意識を感じました。二日目はLVですが、南ことり役の内田彩さんが、こらえきれず泣いていたのは印象深く、自分も泣いてしまいました。特にラブライブへの想い入れが強い方で、3rdライブでは本来セットリストになかったスタダ3人版を、どうしても必要だからとねじ込んでくれたほどの人です。それを思うと自分も涙が出てきました。
面白さで言うと、ラブアローシュートに撃たれるPileさんなど代表格だったり、言葉につい詰まってしまった新田恵海さんの頭を抱える様子が明らかに穂乃果だったりと、様々なものがありました。

夏色笑顔とワンダフルラッシュも定番で、いわゆるキラーチェーンでもあります。ここでは膝を怪我している絢瀬絵里役の南條愛乃さんはおりませんでした。事前告知で参加曲が絞られると知っていたものの、ごきんじょるのの端くれとしては、どうしても考えてしまう部分。無理されても嫌だし、でも不在なのも嫌。膝を休めてほしいけど、パフォーマンスも見たい。どっちの気持ちも大きすぎて、本人の意志を……とか、運営の判断を……とか、そういう定型文に気持ちが収まらない。そんな状態でした。夏色笑顔では、間奏の花火の前、小泉花陽役の久保ユリカさんが、腕を上げ天上を見上げる際、達観したようなシリアスな顔をしていたのが印象的でした。これで最後なんだぞ。そうご自身に言い聞かせているような、そんな気持ちが伝わってくるようでした。

続く恋のボタンでは、トロッコで南條さん再登場。曲に相まってまったりとした雰囲気で、全員でトロッコで移動しながら会場との交流。こういう、いわく「まったり」としか言えない曲の存在もμ'sの魅力のひとつですね。



◇μ'sクロニクル1~序盤パート2(もぎゅっとLOVEで接近中、Music start! アニメ曲メドレー(ユメノトビラススメ→トゥモロウ、ワンダーゾーン、これからのSomedayLove wing Bell)、Dancing stars on me!Happy Maker!(ショート版))

キャストさんのインタビューがパートごとに挟み込まれる形式でした。プロジェクトへの参加から時系列にインタビュー形式で追っていく形で。ここでは出会いから1stライブまで(ちょっとうろ覚え)。ラブライブらしいコミカルさで作られていて、アニメBGMをバックに演者さんたちが一様に「人見知りで……」と照れたように言うのはアニメと同じ面白さです。推察ですが、人見知りの子が多く集まったから、協調が生まれたのかも知れません。そんなことを思いました。

もぎゅっとLOVEで接近中という曲は、必ずライブで披露される曲です。そして、その都度、ライブ内において最も可愛さにパラメータを振った衣装を着ている状態で披露されていました。今回は何の衣装で?と思っていたのが、まさかの正式衣装で、しかも、ぼららら衣装がそうなっていたように、アニメPVのものをよりキラキラさせた版。度肝を抜かれましたが、それが正しいと提示されてしまうと気づきます。μ'sのライブの魅力のひとつに、アイドル衣装を着た声優さんが、アニメのキャラクターより可愛い、というのがあります。完全再現のダンスも、人間なりの迫力があり、アニメPVを結果的に上回ります。それがμ'sのライブの醍醐味のひとつでもあります。アニメPVを超えること。今回のもぎゅっとは特に、カメラワークの力も相まって、完全にPVを超えていたと思います。穂乃果ソロに入る際のシーンは、早くBDで見たいです。

アニメメドレー曲は、5th以降に入った人には嬉しいと思います。ダンスタではもっぎゅの衣装に仕掛けがしてあり、エプロンがかぼちゃ?のように。この曲はフル版だったのですが、人気や盛り上がり等で選ばれたのかな? あと、LWBで九人がいるというのはとても良かったです。5thでは二年生組はシナリオ上不在となるけど、今回は全員で。南條さんもここではいらっしゃいました。

このパートはハッピーメーカーで締め。様々なカメラワークで見る振りは楽しい。



◇μ'sクロニクル2~中盤パート1(printemps:WAO WAO POWERFULLDAY! No EXIT ORION Sweet sweet Holiday Lili white:思い出以上になりたくて、キミのくせに!、春情ロマンティック BiBi:Cute Punther、PSYCHIC FIRE、錯覚CROSSROADS)

キャストさんのインタビューでは、2ndライブや一期アニメ化のあたりのことだったでしょうか。着実な活動についての話だった記憶がありますが、少しうろ覚えです。

ユニットパートはこれまでとは少し異なり、過去の曲も披露されました。μ'sのアーティスト性が強まるパートでもありつつ、MCでの、内田さんの衣装で盛り上がるプランタン、ブレードを使った遊びをするリリホワに、BiBiのコンセプトについての話。あまりMCの多くないライブだったので、このあたりのやり取りは、BDでまたちゃんと聴きたいです。

曲としては、格好良さと盛り上がりのバランスのプランタンと、リリホワの、特に春情のダンスは過去最高と言っていいと思います。蝶をモチーフにした静と動の入り乱れる様はまるで本職です。そして、やはり強いのはBiBiで、開始二曲での盛り上がりは恐らく、ライブ中で最高。衣装についても、クールで可愛い。特に南條さんファンというひいき目はありますが、冬がくれた予感に続き、恰好いい衣装というイメージを表すような青色を取り入れた衣装に目を奪われました。
恋人が出来たって~のくだりの小指を立てた星空凛役の飯田理穂さんの振りは直接的で、ドキリとしました。春情のアウトロ、ステージ画面と合わさり、差し出した手から光が立ち上っていくような様子は美しく。楽しかったのはBiBi、時間が経ち印象が増しているのはリリホワ、という感じがします。
高いところから降りたいと地団太を踏むPileさんも、仕草がやけにコミカルで、大変面白かったです。

ただ、一日目はユニット、二日目はBD得点曲、というような差のあったこれまでのライブに比べると、両日同じというのは何とも新鮮味には欠ける、という正直な気持ちもありました。そういう日による違いを楽しむのも、これまでの醍醐味であったので。片方しか見られない人への平等性や、声優さんへの負担を軽くすることなど、利はいくつもあるのですが、率直に物足りなさはありました。



◇μ'sクロニクル3~中盤パート2(Angelic Angel輝夜の城で踊りたい、だってだってだってだって噫無情)


クロニクルでは、急速に発展進化していくμ'sについてだったかと。3rdライブ以降の人気沸騰。二期発表、スクフェス、4thライブ。西木野真姫役のPileさんが、一番駆け抜けていたかも知れない、と仰っていましたが、ファンとしても、どこまで突き進んでいくのか恐ろしいくらいでした。

そして、待望の映画曲の一曲目。エンジェリックエンジェル。一日目の現地では、特攻の爆発が凄まじかったです。LVでは音が絞られていたような気もします。完全再現の衣装に、ダンス。何より南條さんがセンターを、映画の通りに務めてくれている。扇子の光も、映像演出で再現されていました。現地ではステージは残念ながら見えない場所で、LVカメラでも映し切れない部分で、ビーム扇子の演出はすべては見られなかったのですが、再現度は高かったです。

ただ、これは元となるアニメ映像がカメラワークを含め凄い完成度だったので、現実のμ'sでも、それを超えるのは難しかったように見えていた範囲では思えました。センターステージ間近で見られていれば、また違ったのでしょうが……。
常にアニメより凄いものを見せ続けてくれたμ'sのライブ。その限界を知ってしまった。求め、求められるハードルが高くなりすぎたのかも知れません。

対して続く輝夜も無情も、特に輝夜は何度もライブでやっているだけあり、完成度がとにかく高かった印象です。表情による迫力、呼吸なんかも突き詰められている感じで、迫力がありました。無情での終わり際、ステージの下の方と上の方で見合わせる園田海未役の三森すずこさんと、りっぴーの様子など、見どころ満載でした。



◇μ'sクロニクル4~後半パート1(映画挿入歌パート:Hello 星を数えて、?→HEARTBEART、future style


二期から劇場版までの話だったでしょうか。どうしてもうろ覚えになります。映画を三回見に行って、普通にファンですってはにかんでいたPileさんをよく覚えてます。パート1のときはコミカルだったのだけど、いつしかしんみりと、キャストさん達も噛み締めるような表情となっていったようです。

曲は映画曲となり、特にミュージカルのような映画の演出を再現していってくれます。星を数えてでは、しなる街灯や、クルクルと回るpileさんのコートの下には、シカちゃんも同じく、凛が着ていてりっぴーが最初から披露していたあの星を数えての衣装。こちらはショートパンツルック版で差があります。似た意匠だけど、細部が少しずつ違う。パッと見ると同じだけど、よく見るとあちこちの違いにすぐ気づく、というのはμ'sの衣装ぜんぶに共通することで、同じものが並ぶことに対する嫌悪感を無くす効果があるような気がします。

ハテナビでは、冒頭からアイドル衣装の三年生組。星を数えてもそうですが、本当にこの一曲だけのための衣装。また、赤青緑ベースの衣装は、二年生組のスタダ3人版を思い出させるところもあり、歌詞もあり違う世界でこんな可能性もあったのかな、なんて改めて考えてしまいます。特にコミカルさが強く、人形を投げ捨てる希役の楠田さんや、頬をつねられる際の表情が真顔なのは、映画と少し異なる南條さんらしい表現。

future styleはススメトゥモロウから連なる二年生らしく、かつ正統的なラブライブ曲の系譜という感じで、イントロとアウトロが気持ちを上げるのだけど、ここではショートバージョンのイントロでのフルバージョンという、特殊編曲仕様。映画に合わせたのかもですが、フル版のイントロ&アウトロが好きだったので少し残念。アニメの方で印象的な、三人を背後から映してその先に空があり太陽がある。そのカメラワークも再現されています。唯一の制服パートでもあり、特殊性の高いアイドル衣装ではなく、見慣れたもの、安心できるもの、という点で、気兼ねなく盛り上がれる曲でした。隣も前も後ろも~という歌詞から、それを肯定しているのもあります。



◇μ'sクロニクル5~後半パート2(それは僕たちの奇跡、ミはμ'sicのミ、Super LOVE=Super LIVE!、No brand girlsKiRa-KiRa Sensation!SUNNY DAY SONG

クロニクルは、ファンミまでだったかと。メンバー同士での団体行動が多かったらしく、ご飯を一緒に食べるのが楽しくて太っちゃった、というりっぴーの話が印象的。机をくっつけて一緒に食べたり、修学旅行みたいな雰囲気だったと矢澤にこ役の徳井青空さんも言っていて、楽しさが伺えます。アニメと同じように、声優さんたちも仲良くなっていき、ひとつのμ'sになっていったのでしょう。みんな面白いんですよ、とうっちーの談。ファンミでの三森さんとのやり取りの映像もありつつ、旗頭だったミミミについての映像も少し。ファイナルまでに、長野、上海LV、台北LVの計三回聴きました。振付も声優さん方が教えてくれる特別製のもの。だんだんとこの曲の存在は大きくなっていって、ファンミでの役割は終えたものの、ドームでもやってほしい。そう思っていました。μ'sic forever 忘れないで。君と僕の足跡。そのミミミの一節で、クロニクルは締めくくられました。

ここから衣装は、サニソン衣装となります。予想はきっとみんながしています。けど改めて見ると胸が詰まります。事前にパンフレットで見ていましたが、コンセプトからかこれまでの衣装よりも、派手さというのは少ないんですよね。でも、すごく丁寧に上質な素材で作られてるのは素人である自分もわかります。アイドル衣装っぽい別のものではなく、正真正銘、アイドル衣装。それもとびきり上等なのもμ'sの凄いところだったかと。

紅白でも歌われた、それは僕たちの奇跡。この曲のCD版を改めて聴くと、冒頭の穂乃果役となる新田恵海さんの声、とても楽しそうな明るい声色です。けれどいつしか、真面目さ、シリアスさも帯びるようになっていった気がします。こちらも、様々なイベント、番組等で何度も聴いた曲。ラストスパートだと誰もが察する曲。現地、LVともに盛り上がりはとてつもなかったです。

次は待望のミミミ。膝を悪くしていた南條さんは、ファンミーティング中も、ライブパートは長野のとある部分のみ以外はライブに出演してません。つまり、南條さんだけミミミはやってなかったんですね。特にMCで触れられることもなかったですが、個人的にはとても感慨深いものがありました。いくつかの曲で不在だった南條さんも、この後半パート2では、ノーブラ、キラセンを除き参加。個人的にうれしかったし、何故か自分、一緒に歌うと涙が出てくるという体質で、画面に歌詞が表示され、歌うことが推奨されるミミミで歌ってた際、ぼろぼろ泣いていました。

スラスラでは、南條さんと楠田さんのハグが印象的で、ミミミのカップリング曲ながら、これまでずっと温存されてきた曲で、新鮮さから来る盛り上がりもありました。のぞえりラジオガーデンは最初から最後までずっと追いかけたラジオで、南條さんと楠田さんが最初の何とか手を合わせているところから、ただの同じ部活動の先輩後輩で特に絡みもなかったのに、ふとしたきっかけで同じ趣味を持つのを知り、先輩後輩ながら友達のような関係となっていった、みたいな関係性が好きで、聞いていて暖かかったです。(実際の趣味趣向は真逆でしたがw)5thライブの裏話の回や、新田さんが登場した際のちょっとだけ微妙な空気、インドア派とアウトドア派であるゆえに絶対にわかりあえない部分、等々。すごく気が合う関係ではないのでしょうが、過ごした時間が仲を取り持った。そういう自然な関係が大好きだったので、LVではっきりと目撃した際は「やったー!」って飛び上がりました。

そしてこちらも、特別製の振りつけとコールが激しいノーブラに、恐らくフルで来るだろうと踏んでたキラセン。南條さんは不在でしたが、すごい盛り上がりで、特に終盤、二曲二曲と区切りが設けられた5thに比べ、ほぼほぼぶっ通しでの後半戦。疲労はあるのですが、それがライブの醍醐味でもあると思います。これまでで一番熱いとメンバーのどなたがが言ってましたが、まさにそうだと思います。

最後、本編ラストの曲、SUNNY DAY SONG。恐らくはひとつの頂点として存在する曲で、これは声優さんからの特別な振り付けの伝授がありました。μ'sの時期リーダーの凛ちゃんに振付を教えてもらいます、という新田さんの促しから振付講座。今回のサニソンの振りですが、ノーブラ、ミミミと続いてきた振付の中で、一番難しいかとw 動作自体ではなく、タイミングの問題ですね。

印象的なイントロから、南條さんも合流し、本当にこの現実の世界で始まったサニデイソング。何だか信じられない気持ちでした。この曲は歌謡曲としても、アイドルソングとしてもすぐれているのですが、声優さん方が教えてくれた特別製で、いわゆる正解であるものに加え、ああいう映画での立ち位置から、自由に歌っても、要所で手を叩いてもいい。そこまで多くはないのですが、コールを入れても楽しめる。いわゆるローカルルールなんて決めようがないくらいに自由に色々なことが出来る曲で、映画館でじっと画面を見ていても、現実のライブでも楽しめ、なにより何にも縛られない自由な空気がとてもいいです。加えて、映画版だけの間奏での、あのメンバーの足の振り。そこから新田さんのソロに繋がるということで、UOを折る人が物凄く沢山。振りに対して折るのはとても新しいと思います。別の曲のように、完全にひとつに同じコール、同じサイリウムの光らせ方もいいのですが、自由で新しい盛り上がりを作るこのサニデイソングという曲、素晴らしいと思います。作中曲としても、このファイナルライブの中でと考えても、一番好きなのだと思います。



◇アンコールパート(START:DASH!、Snow Haration、Oh,Love&Peace、きっと青春が聴こえる/どんなときもずっとMOMENT RING、μ'sクロニクルラスト、僕たちはひとつの光

かなり長かった5thに比べると半分未満くらいの時間で、アンコールへ。PVを挟んでくれたのは、アンコールで叫ぶから休ませてくれる時間でもありますね。三日目のアンコールビューイングでは、ここであまり叫ぶ人がおらず、同行者と交互に延々アンコールを叫んでいましたw

5thは二日目の参戦でしたので、生では聞けなかったスタダ九人版。自分のラブライブはスタダから始まったまであるので、今でも大好きな曲で、この曲だけは全力コールをさせて戴きました。スノハレでは、圧巻のドームでの一面のオレンジ。私事ですが今回、はじめてUO折るというのをやりました。同行者さんにコツを教えてもらいましたw
このあたりの曲も、膝のことのある南條さんにはきついはずで、これまでの例に沿えば不在でもおかしくなかったのですが、出てきてくれていました。

スノハレの後は、そのままラブピときっと青春/どんなときも、へ。二日間で唯一セットリストが違うのが、ここです。あまり大きな意味はないのかも知れません。ファンミでも、昼夜二公演でその二曲が変わったりもしましたし。いずれもトロッコに乗り、自由な雰囲気で、スノハレのような完成されたものとは真逆。大きい会場になってから定番ですね。

その後、全員でステージに集まり、一人ひとり、メッセージを伝えてくれました。開幕での自己紹介の時から、9人でのMCらしいMCは、開幕とここだけで、特にこのライブではどちらも言葉は少なく、意外といえばとても意外です。ここで暫くのお別れとなることや、最後であること。リーダーでもあり締めを担う新田さんは、μ'sはみんなの心の中で生き続ける。いつかまた、会えるかもしれない。そう言ってくれました。確定的な情報の少ないMCで、他のライブならば、リリースの告知や、楠田さんによる「μ'sの未来が見える!」というお決まりのコントもなく、ここまでくると何となく全容がつかめてきます。このライブは、μ'sと、ファンと、μ'sの音楽だけがあったライブだったのだと。余計なものの全くない、ただそれだけのライブでした。これが最後のワンマンライブで、この日を最後に、声優としてμ'sを演じることはなくなる。その事実があるだけ。それをどう受け止めるのか、自分たちで選べるライブでした。一日目は様々な憶測から、ガチガチに入れ込んだ状態からで、全てが初見であるための驚きによる楽しさはありました。二日目は最終日として、いずれにも寂しさが付きまとい、それにより胸がいっぱいになります。自分が泣いたのはこの二日目のライブだけでした。そして三日目はアンコールビューイングですが、全て知っており、また録画放送なりの気安さも後押しし、とにかく純粋に楽しいライブでした。
今日で終わるということ。そして、今回のライブで特に協調されていた、『18人』であるということ。これまでのライブで、μ'sは9人プラスファン、という体裁だったのが、今回は異なります。あくまで、18人なのです。それは声優さんと、演じるキャラクターからなる18人です。今回のみそういう風に言うのには、おそらく意味があるのです。

挨拶の中では特に、Pileさんの、μ's、の掛け声からの、愛してるばんざーい!が印象的でした。メンバーの皆が特に自分が演じるキャラクターに思い入れはひとしおでしょうが、Pileさんは純粋に真姫を好きなんじゃないかなって思うときがあります。今回のライブ、MCやコメントで一番、個人的には印象深かったかもしれません。

そして最後の曲と前置かれた、ファイナルシングル、MOMENT RING。こちらラストなのにPVが無いという不平が出ており、決してもろ手を挙げての歓迎ではない曲だったのですが、恐らく誰もが実物を見て納得したのではないでしょうか。アニメキャラがやるようなコミカルで意味やモチーフの明快な振りつけは、逆にアニメキャラに演じさせれば普通に見えてしまうかも知れない。生身の人間がそれをやってくれるからこそであり、この曲は、アニメやナンバリングシングルの世界ではなく、ここ、つまり現実世界の曲なのだと理解します。個性をアピールする冒頭で順番にやる振りつけから、九人で寄り添いあって遊んでいるような場面、そしてこれまでのシングルやOP曲における印象的な振りつけを一人一人がやる場面。とにかく明快で印象深い。ああ、これがPVなんだなと理解できてしまうくらい、鮮やかな振りつけです。
余談ですが自分はライブ後の宿で、「寝たらこの想いを忘れてしまうかも」と不意に考えました。疲れて眠かったんですけど。そのとき、この曲を思い出しました。そういう曲なのだと思います。想いを大事に仕舞っておける曲。

この曲が終わると、それほど長くない間を置き、最後のクロニクルとなりました。キャストからキャラクターへの想いのインタビューですが、あまり覚えていません。気持ち的にいっぱいいっぱいだったのか、三度見て三度とも、よく覚えていませんが、キャストさん達は泣いてる人が多かった気がします。
ドームの天井に、μ'sやラブライブという文字の浮かんでたのは、この時だったでしょうか。

最後の最後、ステージ側から移動ステージの上に乗せられて静かに運ばれてくる蓮の花。花は閉じています。アリーナ中央でそれがゆっくりと開きます。僕たちはひとつの光。ライブ前に観覧車に乗ったときに、あああの曲は明らかにドームを意識していたんだと分かりました。
広がる花の演出に、衣装も、殆どそのままに合わせてあります。アリーナから見た場合、そのあたりは殆ど見えないのかも知れません。様々な制約がある中での最良というか最善というか、ベターではあったのではないかと。AAと同じように、アニメの方が優れているのですが、二番での振付や、ラストの衣装チェンジ。アニメにない様々なものが、ここだけにしかない僕たちはひとつの光を表しているようでした。

僕光をもって、ファイナルライブは終わりです。ステージ画面に、ラブライブ!School idol projectと表示されており、ずっと五万人のμ'sコールが響いていました。



■最後の考察

重ね重ねですが、このライブは言葉が少なく、告知関係もありませんでした。今後にリリースされる予定となっているCDやPV集など、普通はライブ内で宣伝するのですが、それすらありませんでした。けれど、声優さん方は言いました。μ'sは18人で、今日は18人で頑張ったと。言葉の少ないライブながら、それは特に強調されていた気がします。
それは、声優さんとキャラクターの二人でそれぞれ頑張っていた、という意味もあり、素直に受け止めると万感の想いしかないのですが、そういう意味はもちろんあれど、声優さんとキャラクターが今回のライブにより切り分けられたんじゃないかなと思っています。
新田さんはファイナル以降、高坂穂乃果の役柄を演じることはありません。しかし、ジーズ紙上やスクフェスでは穂乃果は存在し続けます。二次元と三次元の融合がラブライブの醍醐味ですが、それがここで終わりになります。存在しないものを追い掛けさせるわけにはいかないからこそ、切り分けてくれた。そんな風に思います。
ただ、心の中には存在し続けてもいい。それは主に代表する形で、新田さんが話していました。またいつか会いたいとも。

ここまで来たプロジェクトであり、前に前に進み続けてきたので、これ以上を求めたいけど、これ以上は難しいと分かってはいるけど、でも終わってほしくない。ずっと続けてほしいという、どちらとも取れないような気持ちはライブ前からあり、その答えを求めてライブにやってきたようなところはありました。そういう人は決して少なくなかったのではないかと思います。だから実際のところ、まったく答えらしいものの提示されなかった一日目は、ライブ内容に満足はしたものの、腑に落ちない思いはありました。
対しての二日目は、今日で終わりであり、ここにあるものが最後を表すものなんだ、と違う心持ちで見ると、まったく同じセットリスト、比較的似たことを話すMCも違って見えてきます。そういうことなんだと思いました。キャストさん達の中にも万能の解というのは存在せず、それぞれの答えがある。このライブは答えを提示するものではなく、それぞれの答えを照らし出すライブでした。

ここで終わるし、キャストさんの役目はここで終わる。ワンマンライブも、もう今後はやらない。そういう事実はあるけれど、それ以外はそれぞれでいいし、キャストさんたちも言っていましたが、μ'sが大事であるということ、大事にしていきたいということ。終わるけど大事にしていく。それは矛盾なんだけど、映画版のμ'sの選択に通じるものです。

最後の僕たちはひとつの光で、特にLVで見ていて印象的でわかりやすい場所は、内田さんを中心に九人が横並びとなり、反時計回りに回転していること。この曲で反時計回りということは、時間を戻しているということです。今が最高であることをうたい上げた曲であり、時を戻すことを是としない曲ですが、何故か戻しているんです。日付は同じであるので、すると何か別のものを戻していることになります。

これについてぼんやり考えていた時、ふと、いつしか『時を巻き戻すこと』を、悪いことだと捉えていたことに気づきました。ラブライブはとても間口の広いコンテンツで、自分ならば一期三話が切っ掛けでしたが、スクフェスの人もいれば、それぞれの声優さんを追いかけて、という人もいるし、ラジオからという人や、もっと以前の紙上展開からの人もいると思います。前述の、μ'sを大事にしたいというただひとつのこのライブにおける正答は、ここに繋がっているのではないかと思いました。それぞれに、それぞれの大好きなラブライブがある。今はもうずいぶんと時間が過ぎ去ってしまい、終わりの時を迎えてしまったけど、いつだって時をもどして自分の想いの強いところまで戻してもいいんじゃないかな、という気がしました。きっと何かを戻している。ならばこのライブのメッセージに照らし合わせるべき。そうなると、希望的観測をおおいに含んでいるのですが、そんな答えを得ました。

いつか再会を夢見てμ'sを大事にしていくというのは、そういうことだと思います。
投げっぱなしのμ'sは永遠に最高だー、ではなく。
ここで終わりです、という断崖でもない。
自分なりに大事にしていってほしい。そういう自由意志を尊重したメッセージが、今回のライブに込められている気がしました。
僕たちはひとつの光というのは、μ'sのことを歌った曲であったけど、μ'sが大事というその気持ちに関して、あのライブに関わった人々はひとつの光となっていたし、踏まえて今が最高であったのは間違いないと思います。

μ'sが見つけた最高のライブとは? というのは、映画のCMで使われていた文章です。サニソンのライブか、それとも僕光なのか。映画版を見ているだけでは判断つきかねますが、正解はおそらくこのファイナルライブだったのではないかと思いました。映画の僕光は、どこでやっているのか、誰が見ているのか分からなかった。けどこのライブのは、ドームという場所でみんなの応援を受けて披露している。それは、ようやく様々な道のり、二次元三次元を経て完結した、みんなで叶える物語、だったのだと思います。


最後の考察と銘打ってますが、今後も、考えたり思いついたりしたものが、最後の考察となります。今はこのあたりが最後となるわけです。それを追記していくことは恐らくないのですが、そういうことをしたり、二次創作をしたり。そういうやり方が、自分なりの大事にしていくというやり方なので、どこまで大事にしていくのかは今は分からないのですが、今は今なりに、μ'sを大事にしていこうと思います。長々とお付き合いいただき、ありがとうございました。



■おわりに
気持ちや想いだけで全ての困難を乗り越えられるわけではないのですが、それがなければ何も始まらないと思います。それはμ's、ひいてはラブライブから教えてもらったことでもあります。現実には様々な障壁があり、再びあの九人が一同に立つことはとても難しいのかも知れませんが、何年後でも再び戻ってきてほしいという想いこそが、大事なのではないかと思います。